2008年06月の記事 | platea/プラテア

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青山航士さんと出演作について。『The Musical AIDA〜アイーダ〜』/ ゲキXシネ『五右衛門ロック』出演
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殺陣+ダンス/五右衛門ロック
 『五右衛門ロック』で殺陣を担当されているアクションクラブの社長さんのブログを拝見していたら、北大路欣也さんは休憩中もずっと刀を振っておられる、という記事が目に入りました。凄いですね。単純に感動してしまう拍手
 北大路さんのエピソードだけでなく、殺陣に関わる方たちのサイトを覗かせていただくと、チャンバラ、と片付けてしまえない精神的な奥深さを感じます。さまざまな東洋の武術の型を学ぶだけでなく、茶道や華道までもたしなみ、虚飾のない真に美しい動きを極めようとする求道的な方が多く、時代劇の一部としてなんて勿体ない〜、「一度踊ってくれませんか」と言いたくなりますね〜。
 以前にも書きましたが06年夏の"Movin' Out"東京公演で話題をさらったバレエ・ダンサーのラスタ・トーマスは、道場のオーナーであり武術マニアのお父さんに小さい頃からさまざまな武術をしこまれた経歴の持ち主です。ダイナミックであると同時に、無理のない自然の理にかなった野生動物のような彼の動きは緩急に富み、重心を上へ上へと引き上げるクラシックなダンサーとはまったく違う印象です。日本だとどうしても武術は硬派、ダンスは軟派っぽいイメージですが、『五右衛門ロック』でラスタ・トーマスが見せたような継ぎ目のない融合が見られたら嬉しいですね。青山航士さんはそれが可能な数少ないダンサーの一人だと思います。ただ・・・そういう動きってやっぱり速いんですよね〜。ブルーベリーでも食べて目のコンディションを整えよう。
23:57 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
幕の内弁当/五右衛門ロック
 ひょっこりと時間が出来たので神崎順さんが出演しておられる新歌舞伎座の松井誠さん公演へ急行してきました。当日券で入ったのですが、その付近は歌舞伎で言うなら大向こうさんたちの定位置だったらしく、幕間には前列のお母さん達も交えた、コアなファンの方のレクチャーつき特別席となりました楽しい。聞けば男性ファンにとって松井さんの最大の魅力はやはり「殺陣」なのだそうです。見渡すと客席には歌舞伎なんかよりずっとたくさんの男性客。観劇に行くと一瞬男子禁制かと思うような客席であることが少なくありませんが、殺陣がいいとこんなに男の人が集まるんですね〜。いや〜びっくりしました。
 現中村勘三郎さんも「歌舞伎を男に見て欲しい」と語っておられたくらい、客席というところはとても男性が少ない空間です。集客の点で、最初からターゲットが半分しかないようなものなんですよね。比較的新しい世代に客層のある新感線が殺陣をフューチャーしていることは、日本の観客/劇場を将来的に変化させることになるかもしれませんるんるん
 なんて思っていると二部のレビューショーでは純白の衣装に身を包んだ、この世のものとは思えないくらい綺麗な神崎順さんが。歌声も素晴らしいわ、青山航士さんが以前着た衣装もあるわで幸せな幻覚に襲われます。でも、あんまり綺麗なので私も松井さんファンの方も思わずきちんと座りなおしてしまうくらい女性として反省を促されましたね〜冷や汗。そしてとどめはヨーロッパの近衛兵調の衣装。これをまとった神崎さんが登場された瞬間、溜息交じりの「オスカルや〜ぴかぴか」と言う声が三方向ぐらいから飛んできました。神崎さんって観客の目の前にパーッと夢を広げて見せることの出来る方なんだと思い知ります桜。そのほかにも女性による殺陣や歌舞伎の八百屋お七のパロディ(思い切り受けてしまった)やら、テンコ盛りなメニューで満腹状態。FM802のBINTAN GARDENで『五右衛門ロック』を「幕の内弁当のような」と表現されていましたが、歌舞伎も色んな芝居や舞踊のいいところだけかき集めて上演しますし、ひょっとして「幕の内」が日本のエンターテインメントの伝統なのかもしれません。
 新宿コマよりは先になりますが、この新歌舞伎座も閉館し、上本町に移転するそうです。最近の劇場はどこもマナーがいいし、それはそれで素晴らしいけれど、今回の三階席の前のめり公認・掛け声頻発・お父さん達盛り上がり放題のにぎやかで雑多な雰囲気、好きですね〜。新感線には是非こんな空気も受け継いでいって欲しいものです。大阪公演の三階席も男性客で盛り上がると面白いんだけどるんるん
23:45 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
命令次第(イラスト)/ルドルフ RUDOLF The Last Kiss
The Master Of The Strings
『ルドルフ』が幕を下ろしてしばらくたって、時間の経過に反比例するようにじわじわと記憶が鮮明になるのがこのシーンです。先日の新聞に30代の自殺が増えていると報じられていましたが、19世紀末のウィーンも若い自殺者が多く、社会には閉塞感が漂っていたそうです。ターフェ首相に操られる市民を表現した振付、大きなセットがあるため空間としてはそう広くなかったのですが、ダンサーの体の向きが大きく変わるせいか、とても迫力がありました。純粋なダンス公演とエンターテインメントの振付の両方を手掛けておられる上島雪夫さんならではでしょうね〜。この曲がもっと長ければなあ・・・。
 さてこの曲の青山航士さん、アップテンポな曲に閃光を放つようなダンスが魅力的でしたが、ターフェ首相のたぐり寄せる糸が見えるかのように腕と脚をつーっとあげていく、もっとも「静」的なココがオタクの目に焼きつきました。青山さんの命の火が見えるようなダンスが一瞬、マリオネットという空っぽな「モノ」になる、表現の幅の広さを改めて見せてもらいました。
JUGEMテーマ:舞台鑑賞


22:47 | ルドルフ RUDOLF The Last Kiss | comments(0) | trackbacks(0)| - |
南の島へ大脱走/五右衛門ロック
 『石川五右衛門』(新風舎 岡村和雄著)の帯には「秀吉の圧制に立ち向かった男女の反抗記」と書かれていますが、歌舞伎の『金門五三桐』でも、「六十余州を盗んだ秀吉こそ五右衛門よりも抜群勝りし大泥棒」というくだりがあります。天下人が敵役、っていうのが面白いですし、秀吉って刑罰にしても釜茹だけじゃなく残虐を極めたものが多く、どっちが悪党?という気もかなりするんですよね〜。
 『五右衛門ロック』についてああとかこうとか書くのってナンセンスな気もするけれど、南の島へ五右衛門が逃亡するという設定、堺の港あたりから逃げたのかな、なんて思うと、舞台には登場しないのかもしれませんがそんな秀吉の権力からの脱走のようにも思えます。
 安土桃山時代、南蛮貿易で巨額の富を生む自治都市だった堺ですが、信長と秀吉の権力には抗えず、とくに中国、インド侵略を念頭に置いていた秀吉の時代には格好の港として政府の直轄地にされたそうです。街の中核をなしていた富裕な大商人たちも大坂に強制的に転居させられ、独立した都市としての機能も失われたとか。・・・ならこの港には秀吉に相当うらみのある人物がいたに違いない、フランスの圧制に対抗して出来たといわれるマフィアのような組織もあったかもしれないわ〜、と思うと石川五右衛門が国外逃亡したという設定が俄然いきいきとしてきます魚
 それとも、BINTAN GARDENでは『パイレーツ・オブ・カリビアン』な展開がありそうな話だったので、対馬あたりで倭寇に混じっていくのだろうか、いや倭寇のものをさらに分捕って・・・等々、想像はつきません。うう〜ん、泥棒とか海賊とかの話ってホント惹かれますよね〜、俳優がかっこいいのに騙されてるだけって気もするけれど・・・。 
23:33 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
永遠のトリックスター/五右衛門ロック
 BINTAN GARDENの話ばかりで恐縮ですが、ラジオってテレビみたいに映像でダラダラと流すところがないから内容詰まってましたです〜。「東京には間に合わない(?)」という爆弾爆弾発言も飛び出しましたが楽しい、その時点では五右衛門のキャラクターが相手(北大路欣也さん・江口洋介さん・松雪泰子さん)によって変わり、まだ固まっていないという古田さんのお話でした。
 石川五右衛門自身も出生からして諸説ありで、以前話題にした『石川五右衛門の生立』でも、表向きは没落した名家の長男、実の父親は神社に潜むかつては都を騒がせた大泥棒という設定でした。ほかにも山陰に流された帝の臣下の家の出身だとか実は伊賀の忍者だとか、作家達も好きなこと書いてるなあ、という印象です。五右衛門というキャラクター自体が、実在したということが嘘に思えるほど、「夢の男」というか永遠のトリックスターのようなものなのかもしれません。トリックスターの基本は「盗み」ですしね〜(ホントに入られると結構困ったんですが・・・どうして泥棒の話ってそういうことケロッと忘れるほど面白いんでしょうペンギン
 とはいっても『五右衛門ロック』みたいに釜茹の刑をなかったことにしているような大胆な設定のものは今までなかったんじゃないでしょうか。全面的に関西なノリで放送されたBINTAN GARDENでは「臆面もなく、というのが新感線の基本精神」とも語られていました。大阪在住なくせに新感線初心者の私は、どんな「臆面のなさ」が繰り広げられるのか、ラジオを聴いて一層楽しみにパンチ。吉本興業が蒼ざめるような作品なんでしょうかるんるん
22:48 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
超メタルで20曲/五右衛門ロック
 今日もFM802 BINTAN GARDENから。ラジオの一時間番組って情報量おおいです。さて『五右衛門ロック』、オリジナルで20曲、バンドメンバーは「メタマクバンドというか岡崎バンド」なのだそうです。破天荒にガンガン進行するように見える舞台でも、音楽が入ると音にあわせる必要があるため、そう自由にアドリブを入れたりは出来ないとのこと。でも出演者が自由にノリで演じているものって観客は取り残されがちなので、そういう制約があるのが魅力なんじゃないかという気がしました。
 そんなチョーメタルレンチ雷工具と北大路欣也さんがどうからむのか想像もつかないのですが、松雪さんと「銀座の恋の物語」調デュエットもあるとかで、この舞台の「何でもアリ」度はかなり高そうです〜。また、アクションクラブの殺陣は北大路さんが今までになじんでこられた殺陣とはかなり違うそうです。私は『五右衛門ロック』の殺陣がかなり楽しみなんですが、大御所を巻き込んだこの舞台でプログレッシブ時代劇が開花するかもしれませんね桜。北大路さん出演ということで太秦のベテランスタッフも注目してるんじゃないでしょうか。
 新宿コマ劇場の看板絵については、演歌の大スターの座長公演なんかでよくある「ちょっと似てない」看板で行きたい、といのうえひでのりさんが話しておられましたが楽しい、メタルだったりプログレだったりコテコテだったり、一大カオスの公演になりそうです。新宿コマ劇場が、芝居小屋の由緒正しい「悪所」としての伝統を復活させたら楽しいな〜♪
23:13 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
BINTAN GARDENその2/五右衛門ロック
 
JUGEMテーマ:舞台鑑賞

 これもFM802 BINTAN GARDENの話題からですが、スタジオには同席されなかった川平慈英さんからのメッセージが流れました。「うさんくさいスペイン人」役の川平さん、森山未來さんとのタップバトルがあるとのこと。そんならいっそフラメンコもるんるん、と思いますがどうなんでしょう。
 いのうえひでのりさんの演出については「細かい」、でも「自由で」「わかりやすい」「体が喜ぶような」と表現されていました。パッと聞くと矛盾しているように思えますが、昨年の『TOMMY』での青山航士さんを思い出すと、なんとなく納得します。作品全体のジョーカーのようにThe Hawkerを精緻に配置すると同時に、ライブシーンでは青山さんが素で踊っているかのようで(人間リズムマシーンぶりが思い出されますパンチ)計算と奔放さが共振する感じが魅力的でした。
 いのうえさんのロック体験はやはり(?)キッスではなくピンク・フロイドに始まってメタルへと向かったそう。そういえば、いのうえさんって日本の演劇界でデイヴ・ギルモア的な存在なのかも? 双方のファンに「違う」といわれそうな気もするけど、これも私的にはなんとなく納得なお話でありました。
23:26 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
FM802 BINTAN GARDENで/五右衛門ロック
 FM802の"BINTAN GARDEN"、爆笑につぐ爆笑でした楽しい。五右衛門役の古田新太さんとロックとの出会いはキッス、エアロスミスに始まって、ヴァン・へーレン、デフ・レパード、アイアン・メイデン・・・と続いていったそうなんですが、私の経験則から行くと、古田さん世代でキッスが好きな男性は間違いなく善人です見る。それに「ウケるんなら火だって噴くぞ」「歌舞伎メイクだってするぞ」「胸毛だって見せちゃうぞ」というところが五右衛門ロックの「面白ければ何でもアリ」精神に通じるような気もします。
 古田さんは小学校6年のとき、いのうえひでのりさんではない「井上君」と学習塾のおたのしみかいでキッスに扮したそうな。衣装はダンボールで古田さんはジーン・シモンズ役、井上君はポール・スタンレー、ということですが、女性に一番人気のポールを譲っておられるあたり協調性の高い方だという気もしますね〜。まったくウケなかったそうなんですが、当時からコドモだましの芸ではなかったということでしょうかピピピ
 「五右衛門そのもの」「色気ある立ち回りが美しい」といういのうえさんの賛辞もさることながら、ロックにまつわるエピソードだけで充分古田さんのキャラクターに惹かれてしまいました。泥棒なのに愛されキャラな石川五右衛門、古田さんの血肉の中に蘇るのが楽しみです〜パンチ
23:46 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
『TOMMY』追想/五右衛門ロック
 『五右衛門ロック』の振付、川崎悦子さんなんですね。青山さんが川崎さんの振付を踊るのを私が見るのは『グランドホテル』『TOMMY』に続いて三作目になりますムード。是非ブロードウェイを"Movin' Out"で席巻した女性振付家トワイラ・サープの向こうをはって、アジアの男性のカッコよさをふんだんに見せていただきたいですね〜。
 『ルドルフ』で青山さんを初めてご覧になった方も多いようなので、07年3月の『TOMMY』の動画を再度ご紹介します。"DiPPS PLANET"のサイトなんですが、トップページからだと検索欄にあれこれ入力してもたどり着けませんでしたので悲しい今回も直リンクで失礼致します。
   『TOMMY』動画 "Sensation"/"Pinball Wizard"
 画面左側から最初に出てくるのが青山さんです。床が特殊素材なんじゃないかと思うくらい弾んでますね〜るんるん残念ながらROLLYさんの頭上越え開脚ジャンプはありません。あのシーンもう一度でいいから見たいな〜。
22:35 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |
面白ければなんでもアリ/五右衛門ロック
 新聞に『五右衛門ロック』大阪公演一般発売の大きな広告がでました。「面白ければなんでもアリ!」の文字が目に飛び込んできますが、江戸時代の歌舞伎パワーが平成の世に蘇った〜、という気がします。
 だから歌舞伎じゃないって! という突っ込みももっともなんですが、石川五右衛門が主人公の歌舞伎の演目の中で一番上演回数が多いと言われている『金門(のちに楼門)五三桐』って、本当に「面白ければなんでもアリ」な作品なんです。(・・・といっても有名なひと幕しか見た事がありません。ここ何年かは他の幕がかかっていたこともないような気が・・・。)
 満開の桜に赤と金と極彩色でキンキラキンな南禅寺山門にハデハデな衣装で佇む石川五右衛門。でもこれは五右衛門の死後建築されたお寺なので、いきなり「有りえない度」MAXです。そのうえ五右衛門は実は中国(明)のお偉方の息子で明智光秀の養子という設定もとんでもないですよね〜。時代考証なんて江戸の演劇人はまったく気にしてなかったみたいで、出だしだけでも「盛り上がるんなら何でもアリ」な体質をひしひしと感じさせてくれます。
 その後も、舞台ごとせりあがるギンギンの大仕掛けに「うわっ、日本の舞台美術ってすっごい派手!」と目を奪われ、なんの話だったか忘れきったところに「巡礼中の」豊臣秀吉が現れるだけでもエエ加減なのに、五右衛門が放った手裏剣をなんと秀吉がみごとキャッチ!うっそぉ〜、という真実の声なんかものともせず二人の役者が見得をきると大向こうさんの掛け声が飛び交い、ヤンヤヤンヤと盛り上がって終わってしまいます。時間も短くて15分もないでしょうか。とにかく理屈ぬきで「舞台」というもののエネルギーを堪能する作品だと思いました。こういう感じが再生されるのかな〜るんるん楽しみです凧
 この作品は五右衛門が処刑されておよそ180年後の1778年に大阪で初演されています。230年たって、大阪から出た新感線が五右衛門ものを上演するというのもなんだか面白いですよね。また180年くらいたったら五右衛門ロックが「石川五右衛門もの」の定番として上演されてたりして日の出
00:24 | 五右衛門ロック | comments(0) | trackbacks(0)| - |